流し読み

俺にまつわるエトセトラ

2018-01-01から1年間の記事一覧

素直じゃない「素直」

素直になれ? 突然だが、皆さんはこんな経験をしたことはないだろうか。 例えば、あなたは最近恋愛に冷めていて、しばらく恋人など別に欲しくはないなと考えている。今の生活にも満足しており恋人がいない寂しさも特筆するほどではなく、結婚についても焦る…

ハイライト

僕は喫煙者だ。最近の世の中は嫌煙の潮流があって少し肩身が狭いが、実際副流煙は非常に健康を害するから仕方ないことだろう。まあとにかく、今回は喫煙の害やらたばこ条例やらの社会的な話がしたくてこの記事を書いている訳ではないので、その辺のことにつ…

悪夢

自分の身体から血が抜けていく。だんだんと身体が冷たくなっていくのが感じられる。深い海の底へ底へと沈んでいくような、そんな気持ちがする。どうやら俺は死ぬらしい。そんなことを考えたあたりで死ぬ。そんな夢を見た。 自分の布団に他の誰かがいる。どう…

あの頃

小学生の頃、田舎に住んでいた。近所の森にヒグマやシカが出たり、バスが一日に来る本数が一桁だったり(今調べたら一日上り下りともに7本だった)、庭にキツネが出たりするくらいの田舎である。鉄道は走っていない。コンビニは一番近いところで、坂道を20分…

時間の流れとは

時が流れるというのはどういうことだろうか。我々は日常的に時計やスマートフォンの時刻表示などで時間を見ているし、あらゆる人は時の流れの中に生きている。時間というのは川の流れのように、いつも先へ先へと進んでいて止まることはない。考えるまでもな…

書評『一房の葡萄』

今回はかの有名な文豪、有島武郎の書いた童話『一房の葡萄』を取り上げる。これは僕が最も好きな小説のうちのひとつで、初めて読んだ小学生の時からいつ読んでも変わらぬ輝きと、独特の、タイトル通り葡萄のような切ない酸っぱさを感じさせる、沢山の方に読…

学生野球の投手球数制限について

先日、首都大学野球連盟が投手の球数制限のガイドラインを導入するというニュースを見た(下記URL参照)。第1戦に先発した投手は、121球以上を投球した場合、翌日の第2戦では50球以上の投球を禁止するという、投手の故障リスクを少しでも減らそうとする画期的…

ゴジラ映画の不思議な現象

前回と打って変わって今回は完全に趣味の話。まだ小さい頃、かの有名な東宝の映画『ゴジラ』シリーズに随分ハマっていた記憶がある。しかし、このシリーズには独特の法則(或いはお約束というか製作上の都合というか)があり、今思うと少し奇異なものであっ…

いつか死ぬ

当たり前だが、人は皆いつか死ぬ。僕が生きているうちに不老不死の技術でも開発されれば別だが、今のところは出来ていないようだ。ほんの少し前に自分の意志とは無関係にこの世に生を受け、そしてたちまち死んでしまう。人間とは、そのようにできている。 お…

書評『木橋』

今回紹介する本は、永山則夫作『木橋』である。永山則夫と言えば、かの有名な連続ピストル射殺事件を起こし1997年に刑死した元死刑囚である。逮捕当時は読み書きもままならないほどであった彼だが、獄中で勉学を重ね、自己の体験を振り返る形で文学を発表し…

『豊饒の海』の衝撃

だいぶ前にこのブログで、三島由紀夫の『豊饒の海』四部作の第一部『春の雪』を紹介した。あれから随分と長いこと経ち、四部作全てを読了したので、その衝撃的な最後について少し書きたい。以下にネタバレを多分に含むので注意。 天人五衰―豊饒の海・第四巻 …