流し読み

俺にまつわるエトセトラ

悪夢

自分の身体から血が抜けていく。だんだんと身体が冷たくなっていくのが感じられる。深い海の底へ底へと沈んでいくような、そんな気持ちがする。どうやら俺は死ぬらしい。そんなことを考えたあたりで死ぬ。そんな夢を見た。

 

 

自分の布団に他の誰かがいる。どういう怨恨か知らないが、俺は包丁を持っていて、その人(暗くて誰だかよく分からない、辛うじて和服の女性だということだけは分かったがそんな人には全く覚えがない)に何度も突き刺す。ねばねばした血が腕や顔へとかかるのがよくわかる。女性は何も言わぬ。ただ死んでいく。そんな夢を見た。

 

 

自宅の天井に何か大きな生き物が張り付いていて、凝然と俺を見ている。何なのかは分からない。それを見ようと思って振り向いた瞬間に死ぬ。そしてまた自宅へと戻っている。何度も振り向いて、何度も死ぬ。そんな夢を見た。

 

 

どこだかはさっぱり分からないが、とにかく俺は超高層ビルの屋上にいる。遥か下には、歩く人々の姿がゴマ粒のようにポツポツと見える。誰かが俺の背中を押す。俺は真っ逆さまに落ちていく。風が身体を切り、ビョウビョウと大きな音がする。当然頭が重いから、脳天を下にして落っこちていく。地面に当たる瞬間に目が覚める。そんな夢を見た。

 

 

眼鏡の中年男性(見覚えはない)にひたすら怒られている。どういう理由なのか全く分からない。とにかく怒られている。「お前はそんなんだから駄目なんだ」と、どこかで聞いたことのあるような言葉を耳にした。目覚まし時計の音が、説教と俺の心に溜まってきた怒りを打ち破った。そんな夢を見た。

 

 

どこまでも歩いている。先は見えぬ。ひたすら一本道を歩いていく。まわりは畑なのだが、何故か時計を栽培していて、生えている時計の針が俺が歩くのと同じようにガッチャガッチャと動く。空は曇っている。そんな夢を見た。

 

 

 自分の夢が分からない。